ページ内に広告が含まれています。

お布施

皆様もお寺さんがおうちにお参りに来られたり、お葬式をなさったりした時にお寺さんにお布施をお渡しされるかと思います。昔から「坊主丸儲け」と言われていますが、お布施とはなんでしょうか。

お布施とは何?

まずはお布施とはなんでしょう。お布施は僧侶の読経や戒名などのお礼として金品を渡すことと思われがちですが、そうではありません。それならば、読経料・戒名料・お礼とのし袋に書けばいいはずですが、実際は「お布施」と書くか白紙でお渡しするはずです。

布施(ふせ)は、梵語では「檀那(旦那)(ダーナ、दान、dāna)」といい、他人に財物などを施したり、相手の利益になるよう教えを説くことなど、「与えること」を指す。すべての仏教における主要な実践項目のひとつである。六波羅蜜のひとつでもある。
布施には「財施」「法施」「無畏施」の三種がある(大智度論)。布施をする人をダーナパティ(dānapati)といい、施主(せしゅ)、檀越(だんおつ、だんえつ、だんのつ)、檀徒(だんと)などと訳される。なお、菩提寺にお布施をする家を檀家(だんか)という言葉も、檀那、檀越から来たものである。また、古くは皇族などが自らの領地(荘園)などを寺院に寄せる(寄付する)ことを施入(せにゅう)(する)ということがある。

ウィキペディア(Wikipedia)

六波羅蜜は大乗仏教で説く悟りの彼岸に至るための6つの修行徳目です。そのひとつである、「布施波羅蜜-檀那」は分け与えることです。お布施はそもそも自らが持つものを他人に分け与えることなのです。中でも皆様がされるお布施は「財施」、私たちお坊さんが読経したり仏様の教えをお伝えすることを「法施」と言います。

まずはお布施は六波羅蜜の修行の一つ「布施行」であるということを押さえて頂きたいです。

お布施の金額は?

そこで気になってくるのが、修行の一つと言うけれども実際どれくらい包んだらいいのかなというところかと思います。実際住職の私に金額を聞かれる方も少なくありません。ある程度目安があればいいのでしょうけど、それをなかなか提示できない理由があります。

それは、各家庭で経済事情が異なるからに他なりません。

経済状況が厳しい方の1万円とお金に余裕のある方の1万円は経済価値では同じですが、必ずしも主観的な価値が同じとは限りません。前者の方の頑張って用意した1万円と後者の方の気軽に出した1万円は違うと思うのです。前述した「修行の一つ」という観点から考えても、頑張って用意した1万円と気軽に出した1万円は違うということになると思います。

全日本仏教会も「本来布施とは、慈しみの心にもとづいて行われる極めて宗教的な行為で、人々の苦しみや悲しみに寄り添い(無畏施)、人々と共に考え法を説く(法施)」と位置づけ、布施の額に関しては、布施をする人が決めるべきものという立場を示されました。

お布施は宗教行為。お布施の額は自分で決めるもの。金額の大小ではない。

それでもやっぱり金額が知りたいよ

その場合は住職さんに聞きましょう。聞き方は「いくら払えばいいでしょうか」とか「いくらですか」とかではなく、「他の檀家さん(門徒さん)はどれくらいされていますか」と聞くととても円滑です。お坊さんも答えやすいです。

でも中には「えー」と思うお坊さんもいらっしゃいます

現実には、「○○万円包みなさい」とか「これでは少ない」と言われる方もいらっしゃるようですし、少ないと着る物やお経に差を付けるお坊さんもいます。お坊さんとしては非常に残念ですし、あってはならないことです。それが分かったならば、下手にそこの住職と戦わず離壇されるのがいいでしょう。おかしなお坊さんは一部です。他にたくさんの素晴らしいお坊さんがいらっしゃるはずです。

タイトルとURLをコピーしました