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靴を揃えなさい

小さい頃から母に玄関で靴をきちんと揃えなさいと教わってきました。それはお坊さんになったときに、檀家の皆様のおうちにお邪魔するとき恥をかかないようにとの親心だと思います。

大人になった今ではそれが当たり前になり、今ではそれを諦めずに私に教え続けてくれた母に感謝しています。

靴を揃えるということにこんな言葉があります。

はきものを そろえると 心もそろう
脱ぐときに そろえておくと はくときに こころが みだれない
だれかが みだしておいたら だまって そろえておいて あげよう
そうすれば きっと 世界中の 人の心も そろうでしょう

円福寺「藤本幸邦」和尚

気付くことが出来る人

これは、道元禅師の「脚下照顧=足もとをよく見る」という教えをわかりやすく、円福寺「藤本幸邦」和尚が詠われたものです。足もとをよく見る、気付くことが出来る人という意味で「はきものをそろえる」と表現したと言われています。

想像力

私は想像力を持つことはとても大切なことだと思っています。妄想力でもいいと思います。相手がどのように思うのか、これを想像することで色々なものの見方が備わっていくと思うのです。私の思いを伝える前に、相手はどう考えているのか想像することは大切です。自分の思い・考えに固執していると、成長はないと私は思います。

又、これは防災にも繋がります。防災は想像力です。被災時も想像力だと思います。もう大丈夫だろうと考えるよりも、リスクを想像することが大きな意味を持つこともあります。

災害に備えることが無駄になったとしたら、それはとても幸せなことです。是非とも災害に備えて頂きたいと思います。格好に捕らわれず、いかにしてリスクを減らして家族を守るか。私が東日本大震災で被災した方から常々言われてきたことがあります。

家族で話し合っておきなさい。「大災害に遭ったときには何よりも優先してそれぞれ自分の命を自分で守る。そして家族はそれぞれが自分の命を守って、生きていてくれることを信じなさい」これを家族で確認しておきなさい。

災害から逃れることはできません。毎年色々な場所で色々な災害が起きています。いつどこで何が起こるかわかりません。今一度家族とお話し合いになり、防災について家族で考える時間を持って頂きたいと思います。

藤本幸邦和尚から学ぶこと

よくよく考えていくと、自分の靴を揃えるということは心を落ち着けて行動できるということそれが履くときに自分に返ってくると想像し考えられる人であるということ。そして、誰かの靴を揃えられるということは、他の人がどんな気持ちになるか想像し考えられる人であるということ。

そんな人間になりたいですね。

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